久しぶりにハーレーを始動しようと思ったら、「あれ・・?エンジンがかからないぞ?」ということは維持充電(フロート充電)をしていな場合、長期保管であればあり得る話です。
しかし、バッテリーを交換したばかりなのに走行中にバッテリーが上がってしまう場合や、エンジンを回しても電圧が上がらない場合などはレギュレターが故障している可能性があります。
そこで今回は、レギュレーターの故障のテスト判定からレギュレーターの交換までをご紹介したいと思います。
交換車両は1999年FXDWGです。
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症状の確認
まずはハーレーに起こっている現象をきちんと把握することから始めます。
今回のケースはバッテリーが上がる、という現象が現状確認出来ている、ということだけです。考えられることは、①そもそもバッテリー自体が駄目になっている、②発電系統の異常(オルタネーターorレギュレーター)が考えられます。
バッテリーを交換し、電圧もきちんと保たれている、ということであれば②の発電系統の異常が濃厚です。また発電系統の異常の中で異常部分のパーツの特定が必要になってきます。
以下、テストの状況や考察をまとめましたので、ご参考ください。
電圧確認
車両のエンジンを掛けてバッテリー端子のところの電圧を確認します。
レギュレターが正常であれば、車両にもよりますがアイドリング状態でおおよそ13.5~13.8Vあり、回転数を上げていくとおおよそ14.3~14.7Vまで上がりそれ以上電圧は上がらなくなります。
しかし、発電系統に故障が生じるとバッテリー端子のところの電圧が正常な時よりも低かったり高かったります。
case1.電圧が高い場合
回転数を上げると15Vを超える電圧が計測される場合はレギュレターの故障です。
レギュレターの役割であるオルタネーターからの電圧調整が出来ていないためです。
case2.電圧が低い場合
回転数を上げても13Vを超えないどころか逆に下がってしまう場合はレギュレターもしくはオルタネーターの故障です。
この場合オルタネーターとレギュレターのコネクター部分を外しエンジンを掛け、オルタネーター側の端子を交流レンジで計測します。
オルタネーターが正常であれば回転数に応じておおよそ16~23ACVが計測されます。計測されればレギュレターの故障、計測されなければオルタネーターの故障が推測されます。
交換作業
作業準備
今回はレギュレターの故障のためレギュレターを交換します。
車両をジャッキアップしてバッテリーの-端子を外します。安全に留意しながら作業を進めて下さい。
サーキットブレーカーのレギュレターからの配線を外す
シート下にあるカバーを外すとサーキットブレーカーが見えます。(左記写真)
サーキットブレーカーなどを止めているカバーを取り外し、サーキットブレーカーに取り付けられているレギュレターからの配線を外します。(下記写真2枚)
カプラーの取外し
レギュレターとオルタネーターを繋いでいるカプラーを取り外します。
レギュレター本体の取外し
フレームに取り付けられているレギュレター本体を取り外して交換します。
作業完了
配線など取り付けてバッテリーを繋ぎエンジンを掛けてバッテリー端子部分で電圧を確認します。
アイドリング状態で13.5~13.8V、回転数を上げていき14.3~14.7V程度で回転数を上げても一定ならレギュレターは正常に機能していますので作業完了です。
電装系が分かるともっと楽しくなるハーレーライフ
いかがでしたでしょうか?
最初は難しく感じる電装系の判断でも、愛馬を愛でるうちに次第に判ってくるものです。
1つずつハーレーの知識を増やしていきましょう。
今回の作業も慣れれば比較的簡単に作業できる部類になります。
ぜひ、このような症状が現れた場合などにはチャレンジしてみてください。