ハーレーを構成するパーツの中で、見た目に多大な影響を与えるのがガソリンタンクです。今回はそんなガソリンタンクのお話です。
純正のガソリンタンクの種類
ハーレーには様々なモデルの車両が存在していますが、それぞれにあったガソリンタンクが装備されています。新車での購入時に標準装備されているタンクの容量は、2.1gallon~6gallonまで様々です。
スポーティーな外観や街乗りをイメージしたモデルでは容量の小さくスッキリしたタンクが使われ、長距離のツーリングを目的としたモデルでは容量の大きいどっしりしたガソリンタンクが取り付けられています。
それぞれのシルエットにあったタンクが装着されているので、大きなこだわりをもった人でなければ、そのまま使用している人が多いのではないかと思います。
スポーツスターのように容量の小さいガソリンタンクを装備した車両は、スッキリとしたシルエットで人気のモデルですが、ロングツーリングに用いるのであれば向いていません。定期的に補給をする必要があるので、ガソリン携帯缶を取り入れたりと、工夫が必要になります。
ガソリンタンクの形
ハーレーに装着するガソリンタンクですが、容量やサイズ、形状など様々なものが各メーカーから販売されています。
その中でも特徴的な形状のものには分かりやすくそれぞれに名前が付いています。その一部をご紹介します。
エッグタンク
コロンと転がっていきそうな卵型。卵のように割れる心配はモチロンありません。ガソリンタンクの中でかなり小さい部類にあたります。タンクの存在感を限りなく小さくすることで視線が集中するのを抑え、他のパーツへ目が行くようになります。
チョッパースタイルの定番とも言えるタンクの1つで、特徴的な形状も相まってタンクカスタムでこれを選ぶ人は少なくありません。フレームに載せた時に車体から浮いて見えるため貫かれたように見えるのが個人的には面白いと思います。
ピーナツタンク
エッグタンクほどキレイな丸型ではありませんが、純正よりも丸みがあり、ピーナツのような形をしているのでピーナッツタンクと呼ばれています。
こちらも小サイズのガソリンタンクとなっており、こちらもチョッパースタイルの定番になっています。
トンネルの高さが様々で、車体に密着させるようにするか浮かせるようにするかで、ピーナツタンクの中だけでも違いがあるので選ぶときには注意しておきましょう。
ストレッチタンク
体を伸び縮みさせてストレッチするように、純正品から形状を変化させたようなデザインのタンクをストレッチタンクと呼びます。純正よりも伸ばしたデザイン担っているので、容量は当然大きくなります。
細長く伸びたタンクは通常よりもシャープな印象を与えることになるので、幾分かスッキリと引き締まったシルエットになることが期待出来ます。
プリズミックタンク
湾曲した形の多いガソリンタンクの中で異彩を放つ、角ばった多面体となっているのがプリズミックタンク。完全に別物に見えるため、与えるインパクトは絶大です。
その分、カスタムのバランスを取る難易度はすこぶる高いです、タンクだけを変えるとかなり浮いたデザインになってしまうので、フルカスタム前提で考えないと難しいカスタムになる可能性が高いです。クセの強いタンクといえるので、扱っているメーカーは少なく、出回っている数も少ないため、もし見かけたらワンオフ品ということもあります。数が少ない分、注目度も段違いでしょう。
タンクの周辺パーツ
ハーレーのモデルによって、タンクキャップには鍵が付いていたりいなかったりしますが、キャップも交換することができます。
鍵付きでないと不安という方は、ロック付き フューエルキャップへ交換するのも良いでしょう。見た目重視の方にはSPLIT SKULL ガスキャップのようにひと目で分かるようなデザインのものも多数あります。
キャップ自体の交換以外にも、ダッシュパネルを取り付けたり、フューエルドアを交換したり、タンクキャップにカバーを付けたりと、できることは他にもあります。タンク周りのパーツは意外と多いのです。
カスタムは車両とのバランスがポイント
ガソリンタンクは比重の重たいパーツです。その大きさは無視出来ません。ガソリンタンクの交換に際して最も重要なのは、全体のイメージとのバランスです。
極端な例を挙げると、ツーリングモデルにエッグタンクのような小さいタンクは合うでしょうか?少なくともいきなりしっくりくるイメージは湧きませんよね。カスタム次第ではうまく溶け込ませることはできるでしょうが、長距離走行を目的としたモデルに用途としては合っていません。
ガソリンタンクが車両全体に与えるイメージはかなり大きいです。用途だけ、見た目だけに囚われずに、全体的なトータルバランスを意識することで、きっとより良いハーレーのカスタムができるようになるでしょう。