今回はブレーキパッドの交換をご紹介いたします。
使用車両は2014年FLSTFBです。
ブレーキパッドの交換時期は長年ハーレーをお乗りの方ならご存じの方が多いかもしれませんが、交換時期の目安となる走行距離は5,000km~10,000kmが一般です。 ただし、主としてGO&STOPの多い一般道路を走行するのか、高速道路を走行するのかなど、ハーレーの走行環境や条件などによってブレーキパッドの劣化具合や交換時期は変わってきます。
目視でブレーキパッドの交換時期かどうかの減り具合を実際に確認する方法は、ブレーキキャリパーの隙間から覗いても確認出来ます。一般的にパッド表面に刻まれているミゾがなくなったときが交換時期です。
今回交換するブレーキパッドはDOUBLE-H ブレーキパッドです。
摩擦係数が最高グレードのH/H仕様でありながら、ローターへのダメージが低いことも特徴の人気ブレーキパッドとなります。
商品はこちら>>DOUBLE-H ブレーキパッド
作業準備
車体をジャッキアップして車両を固定します。
ABS配線カバーを取り外す
ABS配線カバーを取り外します。
キャリパー取外し準備
キャリパーを固定しているボルトを緩め、キャリパー中央のブレーキパッドピンボルトも合わせて緩めます。
キャリパーからブレーキパッドを取り外す
キャリパーをフロントフォークから取り外し、キャリパーピストンリバースツールなどを用いてピストンを押し戻してからブレーキパッドを取り外します。
この時マスターシリンダーのキャップを開けておくとピストンが戻りやすくなります。
※※今回のモデルはブレーキパッドの裏にフックがありピストン側のピンに引っかかっているのでブレーキパッドはスライドさせて外します。※※
新品ブレーキの面取り
新品のブレーキパッドの角をやすり等で面取りをします。
この作業はブレーキパッドの鳴き防止、ローターに対するパッドの初期当たり向上を目的としています。
新品パッドの外周はバリが出ていることが大変多く、これはパッドの当たりに悪影響があります。
グリスの塗布
ブレーキパッドをキャリパーに付ける前にブレーキパッド裏面のピストンが当たる部分にグリスを塗布します。
また、ブレーキパッドピンボルトにも合わせて塗布してください。
※※ディスクとの摩擦面にグリスが付かないよう注意してください。※※
キャリパーを組付け完成
フロントフォークとキャリパーを固定するボルトにカッパーコンパウンドを塗布します。
カッパーコンパウンドは銅粉配合のネジ焼付き防止剤です。-40℃~1200℃までの幅広い温度域で耐熱性を発揮します。
今回はネジの焼付き防止剤としての使用ですが、パッド鳴き止めグリスとしても使用可能ですので今回の作業に併せてお使い頂くことも出来る優れモノです。
最後はキャリパーを組付けて完成です。
ブレーキパッドの残量の確認をしましょう
ブレーキパッドは左右からディスクを押さえ込むことで制動力を発揮します。故に、押さえ込むパッドの残量がナイ状態で乗っていると、最悪の場合、制動力を失って重大な事故につながりかねません。
幸いにも事故にならなかったとしてもブレーキディスクにダメージが及んでしまいディスクの交換という高額出費になってしまう可能性をはらんでいます。
ブレーキは定期的に点検すれば事前に交換することが出来るパーツです。
きちんと適切なタイミングで交換しましょう。また、ブレーキ系は命に係わる部分です。整備に自信がない方はショップで交換をお願いしてみるのもいいでしょう。