寒い時期のカスタムパーツといえばヒーテッドグリップを使っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
ですが、中には配線知識や工具などに尻込みしてしまって手を出しづらく感じている方もいらっしゃると思います。
そこで今回は2013年FLHXストリートグライドをモデルにして、ヒーテッドグリップの取り付けを一からお見せしていきたいと思います。
少し複雑に感じるかもしれませんが、一つ一つの作業は単純ですので、この機会にヒーテッドグリップをより身近なものに感じて頂ければ幸いです。
それでは始めていきたいと思います。
【作業前準備】 ★安全に作業するためにも準備は確実に行いましょう!
車体をジャッキアップして車両を固定し、バッテリーのマイナス端子もしくはメインヒューズを外し、フューエルタンク、フロントフェンダーに傷が付かないようにサービスカバーをします。
①グリップの取り外し
こちらは作業前の2013年FLHXストリートグライドの様子です。
この状態からブレーキマスターシリンダー、クラッチレバーブラケット、スイッチハウジングを固定しているボルトを外して右側のグリップを引き抜きます。
今回の車両は電子スロットルモデルになるのでグリップにアクセルケーブルは引っかかっていないのでそのまま引き抜けます。
左側のグリップは接着剤で固定されているのでグリップの内側に細いマイナスドライバー等を差し込み、潤滑剤などを使用して接着剤を剥がしながら引き抜きます。
再使用しない場合はカッターナイフでカットして取り外しても差し支えありません。
右側のグリップを取り外すと電子スロットルセンサーのユニットがハンドル内側に入っています。
先端に黒いキャップが付いていますので外しておきます。
作業後はこんな感じになります。
②アウターフェアリングの取り外し
今回取り付けるAVON Performanceのヒーテッドグリップはハンドルの中に配線を通しますので、アウターフェアリングを取り外す必要があります。
下側にあるボルト2本、両サイドにあるボルト2本、シールドを固定しているボルト3本の合計7本を下から取り外します。
③グリップの取り付け
右側のグリップのエンドキャップを取り外してコネクター部分をグリップの外側に出しておきます。
右側のグリップを差し込み電子スロットルセンサーユニットのギアに噛み合うまで奥までしっかりと入れスイッチハウジング、ブレーキマスターシリンダーを固定します。
グリップエンドから見える電子スロットルセンサーユニットの2つの小さい穴にコネクターを差し込みグリップのエンドキャップを取り付けます。
フェアリング内側にある電子スロットルセンサーユニットのカプラー付近にヒーテッドグリップ用の配線があるのでカプラーを外して付属の延長ハーネスを接続しておきます。
左側のハンドル端から中央の穴まで配線を通すため予めワイヤー等を通しておきます。
その先端にヒーテッドグリップの配線を巻き付けてハンドルの中に配線を通し、配線を引っ張りながらグリップを差し込んでスイッチハウジングを固定します。
④スイッチの取り付け
標準のクラッチレバーブラケットのクランプから付属のスイッチ付きのクランプハーフに交換して取り付けます。
スイッチの配線はハンドルに配線用の穴が空いていればそこから、空いていなければ穴を空けるかもしくは配線逃がし用の凹みを利用してフェアリング内へ引き込みます。
⑤モジュール、電源、配線の取り付け
モージュールから出ているヒューズの付いた赤い配線はIGスイッチをONにしたときに12Vがでる配線(オレンジ/白※車両の年式・モデルによって異なる場合があります)に接続して電源を取り出し、黒い配線はアースに接続します。
次に、モジュールから出ている残りの配線、左右のグリップからの配線とスイッチからの配線それぞれの配線の色を合わせて付属のコネクターを使用して繋げます。
配線は束にして邪魔にならないようにタイラップで固定します。
⑥動作確認、完成
フェアリングを取り付けてしまう前にIGスイッチをONにしてヒーテッドグリップのスイッチを入れ、グリップが温かくなるかの確認をします。
動作しない場合は電源取り出しの見直しや各配線がしっかり接続されているかの確認をしましょう。
正常に作動したのを確認してからフェアリングを取り付けて完成です。