ハーレーのアクセサリーパーツの中にも「Route 66(ルート66)」と表記された物は多いです。ルート66とハーレーにはどのような関係があるのでしょうか。
ルート66とハーレーダビッドソン
ルート66はアメリカの国道66号線です。ハーレーとルート66が特別結びつきが強いというわけではありません。アメリカを東西に横断するルート66が、様々な歴史に密接しているために、ハーレーと密接というよりも、アメリカにおいてルート66の存在が大きいということです。
ではなぜこんなにもルート66とハーレーを結びついているかのように見えるのでしょうか。その要因の1つに取り上げられるのが、1969年に公開された映画「イージー・ライダー」です。熟年のハーレーオーナーであればお馴染みの作品でしょう。
若者たちがハーレーを駆ってルート66を使って旅をする光景は自由に満ち溢れていて、ハーレーを手に入れることになった原点として上げられることの多い作品です。混沌とした時代のアメリカで自由を求めた先の結末には衝撃を受けることになります。
この作品以外にも、ルート66はアメリカで作られたエンターテイメントの題材に多く利用されています。ピクサーアニメーションの「カーズ」にも国道66号線は登場します。ここまで歴史的で価値のある道路はルート66以外にはそうそうないでしょう。
ルート66の歴史はアメリカ発展の歴史
アメリカ大陸を西から東まで横断するように走ったルート66はマザーロードとも呼ばれ、その全長は3755km。日本列島縦断するよりも長い道は、アメリカ発展の歴史においてなくてはならない道路でした。
1923年に国道システムがアメリカに導入されて以降、平坦で走行しやすい地形にも恵まれたこともあって、多くの人達が使う様になり、そこに様々な歴史が生まれました。国内の商品の流通や、人の移動、戦時中の軍用運搬路としても任を果たしたルート66ですが、1956年に高速道路の建設が始まってからは、その価値大きく落としていき、ついには1984年に廃線が決定します。
しかし、ルート66が人々の心に大きく影響を与えていました。廃線したにも関わらず6年後の1990年に有志の手によってルート66協会が発足。沢山の人間の努力の甲斐あって、ルート66は歴史的街道として認められ「Historic Route 66」の標識が建てられるようになります。そして今では一部区間は国が指定する景観街道としても認定されており、今でも殆どの道を走行することができます。
ルート66を直接目で見るには
海外旅行をする際は旅行代理店を通してツアーに参加することが多いと思います。旅行代理店で探してみれば、アメリカに行ってルート66を見るだけであればすぐに見つかりますが、ハーレーで横断ツーリングしたいとなると、手段が無いというわけではありませんが、かなりハードルが上がります。
海外ツーリング専門に取り扱っている旅行代理店もありますので、粘り強く探してみるのもいいでしょう。
もちろんツアーを組まずに個人で行くということもできますが、向こうで頼る人もなく、もし何らかトラブルが起きた場合も全て自分で対処し無くてはならない状況を想像していただければわかると思いますが、かなりの危険を伴うことは想像に難くないでしょう。ハーレー仲間やバイクのコミュニティなどを通すなどして無理のない旅行プランを組むことが大切です。
ルート66上の観光スポット
西から東まで長い距離を走るルート66上では多くの歴史を垣間見ることになるでしょう。
実際に走るだけでなく、色々寄り道などをして格好スポットを巡るのも忘れてはならない旅の醍醐味です。ルート66 博物館もあるので、過去の歴史や逸話などを確認することが出来ます。
洋画でみたような開拓時代を彷彿させるような光景や古い町並みなど、ルート上にある物に興味は尽きません。砂漠地帯が大半となるのでその旅路は簡単なものではありませんが、必ず心に残るものになるでしょう。
一度目にすると忘れない光景をみたいのであれば、テキサス州のキャディラック・ランチがいいでしょう。そこに有るのは非現実的な光景。地面に突き刺さったキャデラックに驚くことになるでしょう。わずか10台ほどにも関わらず、ココまでのインパクトある光景はなかなかありません。
しかも突き刺さったキャデラックはスプレーによる落書きだらけ。通常ではありえない光景ですがこれが普通だというのだから驚きです。観光客が来るたびにスプレーで上書きされされていくため、混沌とした姿になっています。
走行中、いたるところでHistoric Route 66の標識を見ることが出来ます。これほどまでに人々に愛された道はそうそう有るものではありません。ルート66上には様々なエンターテイメントの舞台となった場所がいくつもあります。それらを巡る旅の中でハーレーツーリングはもっと楽しいものになることでしょう。