ハーレーに限らず、機械で動く乗り物にとってなくてはならないオイル。身近すぎて、当たり前のように使ったり交換したりしていますが、たとえば、エンジンオイルSAE20W-50の記号の意味は知っていますか?鉱物オイル、化学合成オイルって何?
今回はハーレーに乗る以上、もうちょっと知っておきたい【エンジンオイル】を学びます。
●オイル関連のご購入はこちらから>>オイル&フィルター
エンジンオイルの役割

エンジンオイルはどんな役割があるのでしょうか、またなぜ重要なのでしょうか。オイル交換の必要性とあわせてあらためて知っておきましょう。
摩擦を抑える
エンジン内部の金属がこすれあってすり減るのを防ぎます。オイル劣化が原因で異音がする場合も。
エンジンの冷却
金属同士のぶつかり合いやエンジン内部の燃焼によって発生した熱を冷却します。
潤滑剤の役割
摩擦による抵抗を減らすことで、エンジン内部を滑らかに作動させます。
防サビ効果
油膜を張ることで内部を水分・湿気から守り、サビの発生を防ぎます。
密閉効果
パーツ間の隙間をふさぎます。密閉することで混合気が圧縮されてエンジンが稼働します。
洗浄効果
細かな金属片、内部に付着するカーボンなどの不純物がたい積しないように洗浄します。
グレードの意味
オイルは粘度に関する世界共通の基準(頭に表示されるSAEが米国の技術者団体が定める規格を示しています。)があり、数字が小さいと柔らかく、大きいと硬い性質です。粘度が違うことで、下記の図のように使用に適した気温が変わります。

シングルグレード
シングルグレードはSAE50、SAE60などが該当します。SAE50は粘度50、SAE60は粘度60のオイル。基本はショベルヘッドまでがシングルを使用します。
マルチグレード
SAE20W-50、SAE10W-30など。低温時、高温時の粘度を示しています(Wはウィンターの頭文字)。
鉱物、化学合成、部分合成

鉱物油(ミネラルオイル)
原油を精製したものがベースで粒子がふぞろいで不純物が混ざっている。化学合成油に比べて汚れやすく比較的安価
化学合成油(シンセティックオイル)
100%化学合成油をベースに精製されていて、粒子が均一。酸化・劣化しにくく、温度変化に強い。過酷な状況下でも油膜保持能力が高いが、精製の手間がかかるため高価
部分合成油(セミシンセティックオイル)
鉱物油と化学合成油のブレンド。鉱物油に比べて高性能のうえ、化学合成油に比べて安価
SYN3(シンスリー)オイル

主にエンジンオイルに使用しますが、トランスミッションオイル、プライマリーオイル、ギア&チェーンケースオイルとしても使えることで有名です。
今日現在でハーレーが生み出した最高級&高性能オイル。
特徴
耐久性に優れていて、高温時に油膜が切れにくい。また、エンジンに必要な清浄性があり、プライマリーチェーンの潤滑作用、ミッションギアの潤滑作用に効果的。
●オイル関連のご購入はこちらから>>オイル&フィルター