本格的な寒さがやってきて、ハーレーに乗るのが少し億劫になってきました。
それでも熱すぎた今年の夏の分を取り返そうと、寒い寒い言いながら乗ってしまうハーレーフリークの方も多いでしょう。
たしかに個人的な記憶で言えば、仙台→岐阜を給油以外ノンストップで10時間以上走り続けたことや、
岐阜→京都→岐阜→神戸→愛知というわけのわからないコースを一晩かけて走ったたことなど、
(良し悪し限らず)パッと出てくる思い出のツーリングは、冬場に乗った時の方が色濃く残っているように思えます。
その時あって良かったなと思えたパーツは、冷たい走行風を防いでくれるウインドシールドやハンドガードなどなど。
その中でも特に助けられたのがヒートグリップ(またはヒーテッドグリップ)の存在でした。
ハーレーはあらゆる気候、あらゆるシーンを走るためのパーツが数多くリリースされていますが、ヒートグリップは“寒さを防ぐ”のではなく、“暖かさを作り出してくれる”パーツとして、クラッチ操作やシフト操作など、運転の要となる「手」とくに「指」への寒さをダイレクトに緩和してくれる優秀なパーツです。
知識や工具の必要性、配線の難しさから、気にはなっていたけど少し距離を置いていた。という方もいらっしゃる事でしょう。
そこで今回は実際の取り付けフローを見ていただきながら、この冬にオススメのヒートグリップをご紹介したいと思います。
ヒートグリップを身近なパーツとして感じていただき、今年の冬の快適なツーリングへの一翼を担うことができれば幸いです。
今回使用するカスタムパーツ
AVON Performance(エイボンパフォーマンス) CUSTOM CONTOUR ヒーテッドグリップ
ハーレーのみならずスノーモービルやモトクロス、乗り物以外であればゴルフ用まで幅広いグリップを展開するメーカー。グリップ力の高いラバー開発など、さまざまなジャンルで得たノウハウが生かされた技術は、ハーレーのパーツ業界の中でも最高基準を確立しています。
今回カスタムする車両
2013年式 FLHX ストリートグライド
作業前に...
安全に作業するためにも、以下の準備は確実に行うようにしましょう。
1.車体をジャッキアップし、車両を固定
2.バッテリーのマイナス端子もしくはメインヒューズを外す
3.フューエルタンクやフロントフェンダーが傷つかないようサービスカバーの取り付け
➀グリップの取り外し
画像は作業前のグリップ右側の様子
まず純正グリップ装備のままのこの状態から、ブレキーマスターシリンダー・クラッチレバーブラケット・スイッチハウジングを固定しているボルトを外し、グリップを引き抜きます。
※作業車両は電子スロットル式となりますので、グリップにアクセルケーブルが引っかかっていないため、そのまま引き抜くことが可能となります。
グリップを外すと、電子スロットルセンサーのユニットがハンドルの内側に入っています。先端に黒いキャップが付いていますので、外しておきます。
左側のグリップは接着剤で固定されていますので、グリップの内側に細いマイナスドライバーなどを差し込み、潤滑剤などを使いながら接着剤を剥がしつつ引き抜いていきます。
※もしグリップを再利用しないのであれば、カッターナイフなどで切り込みながら取り外しても支障はありません。
➁アウターフェアリングの取り外し
今回の
AVON Performance(エイボンパフォーマンス) CUSTOM CONTOUR ヒーテッドグリップ
はハンドルの中に配線を通す仕様となりますので、2013年 FLHXに装備されているアウターフェアリングを取り外す必要があります。下側×2本 両サイド×2本 シールドを固定している×3本の合計7本のボルトを外します。
➂ヒートグリップの取り付け
右側のヒートグリップのエンドキャップを取り外し、あらかじめコネクター部分を外側に出しておき、そのまましっかりと電子スロットルセンサーユニットのギアに嚙み合う奥まで入れます。
しっかりと差し込まれたら、グリップエンドから見える電子スロットルセンサーユニットの小さい穴2つにコネクターを差し込み、エンドキャップを取り付けます。
※フェアリング内側にある電子スロットルセンサーユニットのカプラー付近にヒーテッドグリップ用の配線があります。 前もってカプラーを外し、ヒートグリップに付属している延長ハーネスを接続しておきます。
④スイッチの取り付け
左側のハンドル端から中央の穴まで配線を通すため予めワイヤー等を通しておきます。 その先端にヒーテッドグリップの配線を巻き付けてハンドルの中に配線を通し、配線を引っ張りながらグリップを差し込んでスイッチハウジングを固定します。
⑤モジュール・電源・配線の取り付け
モジュールから出ている赤い配線は、イグニッションスイッチをオンにしたときに12Vが出るオレンジ/白の配線に接続。(モデル・年式により色が異なる場合あり)黒の配線はアースにそれぞれ接続。
次にモジュールから出ている残りの配線である“左右のグリップからの配線”と“スイッチからの配線”それぞれを色に合わせながら、付属のコネクターを使用して繋げます。
配線がゴチャゴチャになるのを防ぐため、タイラップで固定すると邪魔になりませんよ。
⑥動作確認
フェアリングを取り付ける前に、イグニッションスイッチをオンにして、ヒートグリップの作動確認をします。暖かくなればOK!動作しない場合は配線の接続や電源の取り出しを、再度確認してください。
正常な動作確認ができ、最後にフェアリングを取り付ければ作業終了です。
⑦完成!
完成です。機能と合わせて見た目も大きく変わり、作業前のラバーの野暮ったい感じはなくなり、クロームメッキ×ブラックの見栄えする高級感がハーレーとの相性も抜群です!
エイボンパフォーマンスはグリップの径が通常のグリップに比べると若干細く、日本人の手にもフィットするので操作性もアップしています!
以上になります。
今回はヒートグリップの取り付けフローを見ていただきました。一度挑戦してみると大きな恩恵を受ける事は間違いないと思いますよ。
続いて今年の冬、当店がオススメするヒートグリップを3アイテム選ばせていただきましたので、ヒートグリップに興味が湧いた方、買い替えを考えている方など、ぜひ参考にしてみてください!
== 2024年冬の決定版オススメヒートグリップ 3選 ==
No.➀ KURYAKYN(クリアキン) ISO ヒーテッドグリップ【クロームカラー】
年代・モデル問わずその高い汎用性と、メーカーのストロングポイントでもあるクロームがシンプルながらも美しいデザインとして、リリース以来大好評のクリアキンのヒートグリップ。適合するならば、これを選んでまず間違いなし!とスタッフ一同、太鼓判を押すアイテムです。
美しい見た目もさることながら、ダイヤル式ではなく手を放さずに親指近くのボタンで操作できる温度調整。その温度も5色のLED表示で確認しやすい機能性もバッチリ!
独自のテクノロジーでクッション性で振動を吸収し、快適で優れたグリップ力を発揮します。
●商品ページはこちら>> KURYAKYN(クリアキン) ISO ヒーテッドグリップ
No.➁ Harley Davidson(ハーレーダビッドソン) エアフロー ヒーテッドハンドグリップ
純正ハーレーダビットソンからもヒートグリップは数多くリリースされています。
その中でもこちらは少しアダルティな無駄のないシンプルデザインながらも、グリップ端に付いた6段階ダイヤル式のの温度調節が可能で、冬のツーリングを快適に且つ強力にサポートしてくれます。
さらにグリップに回路やコントローラーが備わっているので、新たなスイッチを設ける必要はなく、また外気温モニタリング機能で安定した温かさを保つという点と、バッテリー切れを防ぐためのエンジン連動で自動的にスイッチが切れるという、ハイスペックなグリップなのです。
●商品ページはこちら>> Harley Davidson(ハーレーダビッドソン) エアフロー ヒーテッドハンドグリップ
No.➂ Performance Machine(パフォーマンスマシン) APEX ヒーテッドグリップ【クロームカラー】
デザイン性の高さに定評がある大人気ブランド/パフォーマンスマシンのAPEXシリーズからもリリースされています。
耐久性の高いクレイトンラバーを採用したほか、1986年モデルからの取り付けを可能とする、他ブランドにはない適合する車種とモデルの幅広さが魅力的。ヒート機能もスイッチコントローラーによるHI・LOW・OFFのシンプルな三段切り替えで難しい操作を必要としません。見た目ヨシ!機能ヨシ!良い事尽くしのヒートグリップです。
●商品ページはこちら>> Performance Machine(パフォーマンスマシン) APEX ヒーテッドグリップ